今週の一枚 キュウソネコカミ

今週の一枚 キュウソネコカミ

キュウソネコカミ
『チェンジ ザ ワールド』



今週の同じ日に発売のパスピエの『幕の内ISM』とどっちを書こうかぶっちゃけ迷ったんだけど、
キュウソの方にした。
パスピエはフル・アルバム、キュウソはミニ・アルバム、だけどキュウソにした。
こういう作品はすぐにツッコミを入れなきゃ、という関西育ちの血が騒ぐのを止められなかったのです。

にっちもさっちもどうにもこうにもならない、
すべてが糞のような20代(10代の悩める思春期なんかそれに比べりゃキラッキラですよ)の自分と、
そんな自分の糞まみれの目で見た半径5メートルの糞色の日常をただぶちまけたいだけぶちまけた音楽。
いやもうお前ら最高。
でも聴いてるこっちが心配になる(ちょっとね)のもまた事実。なぜなら、

とにかく、こんな音楽の作り方してたら5年、いや3年ももたない。
絶対もたない。
そのうちネタは尽きるし、20代はいいけど30代、40代の糞まみれの歌なんて誰も聴きたかないし。

でも、
こんな作り方しないと絶対この音楽は生まれない。
もう少ししっかりした基盤とか、発展的な方向性とか、
そういうことを一瞬でも考えたらこの音楽は生きない。

そこがせつない。

そのせつなさがメロや歌のコブシににじみ出てきてエモさを増し、なんとキュウソらしさをいっさいブレさせずに音楽として成長したという点が、この作品のポイント。
そこ、褒めたい。

それを確信犯としてやれてるならこれからしたたかなバンドになっていくだろうし、
そうでないなら伝説への道だ。
そのどちらでもない道を行きそうな気もするけど。

まあそんなことは気にせず、今はキュウソで踊れ!
山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事
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