Mrs. GREEN APPLE
『サママ・フェスティバル！』
2016年6月15日（水）発売

『TWELVE』のツアー以降もライブ／イベント出演をガンガンこなし、期待通りかそれ以上の躍進を遂げているMrs. GREEN APPLEが、この2016年6月15日（水）にリリースする待望のニューシングル。それと前後して東名阪のツーマンツアー（6/13の名古屋で04 Limited Sazabys、6/14大阪でキュウソネコカミ、6/16東京でSAKANAMONとそれぞれ対バン）も行われるが、シングル表題曲はタイトルを見れば一目瞭然、夏フェス迎撃用のアッパーチューンである。

“サママ・フェスティバル！”ミュージックビデオ

現在公開されているMVは1分30秒ほどでカットされているバージョンだが、これだけでも、賑々しいサウンドに相応しいビビッドな色彩や、チビッ子たちのダンスが相まって楽しさが伝わってくる。あっという間に合言葉として機能してしまうタイトルのフックが弾け、大森元貴（G・Vo）の歌は《灼熱の日々にメゲナイ／1年に1度の季節さ wow／色褪せる事は無い／いつか大人になったとしても》と、巡る季節に躊躇いがちなあなたを真っ先に捕まえてしまう。つくづく、クレバーなバンドだ。

観て聴いて歌って踊れる、そんなロックのインタラクティブな楽しみ方を最大限に引き出そうとしているミセスの楽曲は、同時に、いつでも心の繊細なひだに触れるメッセージを宿している。“サママ・フェスティバル！”は、日本の四季を謳歌することが、しなやかに生きることのメッセージに直結している素晴らしいナンバーなのだ。巡る季節に貪欲であれということ。四季の移ろいを楽しみ尽くせということ。この夏、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016（ミセスの出演は8/7日曜日）をはじめ各地大型フェスを転戦するミセスにとっても、極めて戦略的な一撃と言えるだろう。一石何鳥だよ。

なお、カップリングの“umbrella”は梅雨のシーズンにぴったりなバラードで、これ本当にカップリングでいいの？ 勿体なくない？ と余計なお世話の一言も零したくなる珠玉のメロディ。心の雨模様に寄り添う、優しい歌詞にも注目だ。また、カントリー風の温かみに満ちた推進力と共に奏でられる“ノニサクウタ”も、生活感豊かなメッセージが音楽を活き活きと躍動させている。（小池宏和）