【10リスト】UNISON SQUARE GARDEN、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!

【10リスト】UNISON SQUARE GARDEN、一生聴き続けられる名曲10はこれだ!
2019年、結成15周年のアニバーサリーイヤーを迎えているUNISON SQUARE GARDEN。2004年に結成、下北沢を中心に精力的なライブ活動を経て、2008年にメジャーデビュー。ストイックなライブバンドというイメージが強いと思うが、近年ではアニメとのタイアップ曲も多く、テレビの露出こそ少ないが、世間の認知度も高い。それは偏に、彼らが彼ら自身を「かっこいいバンド」だと自信を持って、真っ直ぐに楽曲を私たちに届けてくれていたからだ。7月には15周年記念ライブやリリースなど、今夏はユニゾンの熱でさらに暑くなること間違いなしだろう。そこで、彼らの15年を振り返り、これだけは聴いておくべきという10曲を選曲。もちろん、10曲に絞るのが心苦しいほど名曲ばかりなのだが、まずはこの10曲を聴いて、15周年を祝福したいと思う。皆さんも自分なりの10曲を考えて、ユニゾンの歴史を振り返ってみてほしい。(中川志織)


①フルカラープログラム

2008年、メジャーデビューの約半年前にリリースされたインディーズミニアルバム『流星前夜』に収録。2015年の結成10周年記念アルバムにも再RECして収録されており、ライブでの定番となるほど、今やユニゾンの代名詞とも言える楽曲。ポップとロックの融合と、爽やかに疾走するメロディは、今思えば、この曲がユニゾンの方向性を決定付けたと言ってもいいほど。10年以上経った今も新鮮さがあるのは、彼らが初心からブレていないことを物語っている。なお『流星前夜』は2019年7月に再販されるので、10年前と今を聴き比べてみてはいかがだろうか。

②ガリレオのショーケース

こちらもライブの定番曲で、シングルリリースされているのではないかと思うくらいキャッチーな楽曲だが、メジャーデビューシングル『センチメンタルピリオド』のカップリング曲だ。斎藤宏介(Vo・G)のギターリフと、田淵智也(B)のベースのフレーズが耳に残る。そして、間奏での鈴木貴雄(Dr)を含めたセッションは、彼らの演奏力の高さの証明だろう。歌詞の言葉遣いも印象的で、歌い始めの《スタイルは“上機嫌”だってさ》や《アクセルをふかしてるんだってさ》と、韻を踏んでの言葉遊びや、意味がわからないけど聴いていて心地好い、というユニゾンの歌詞の特徴が全て詰まった楽曲だと思う。

③スカースデイル

斎藤が作詞作曲を務めた楽曲。田淵以外が制作した楽曲はこれが初めてとなった。4thシングルとしてリリースされ、MVに登場するモフモフキャラクター「デイルくん」は、バンドのグッズのキャラクターとなっている。「スカースデイル」とは、斎藤の生まれ故郷・アメリカの地名とのこと。斎藤のギターの旋律が美しく、その歌声の爽やかさが存分に発揮された楽曲で、《1.2.3》のフレーズで背中を押してくれるような、勇気を貰える楽曲。斎藤自身は、現在はソロでの楽曲制作も行っているが、この時からその実力の高さは折り紙付きだったことがわかる。

④オリオンをなぞる

UNISON SQUARE GARDENの名を一気に世に知らしめた楽曲と言っていいだろう。5thシングルとしてリリースされ、アニメ『TIGER & BUNNY』のヒットとともに、OP曲として書き下ろされたこの楽曲も一躍有名となった。そしてこの楽曲から、ユニゾンとアニメの関係がさらに深くなっていったと言える。《半信半疑あっちこっち》という、聴いたら頭から離れないようなワードを含め、ここでも独特の耳心地が好い歌詞の連続で、ユニゾンの楽曲としての存在感と、アニメを盛り上げるようなワクワク感のあるポップな楽曲になっている。

⑤シャンデリア・ワルツ

2013年にリリースされた4thアルバム『CIDER ROAD』収録だが、シングルで出したかった楽曲ということもあり、アルバムでも重要な位置付けの楽曲。曲名に「ワルツ」とあるが、3拍子でなくサビのシンコペーションが特徴的な速いBPMの楽曲となっている。さらに、《ワルツ・ワルツで》の部分が3連符になっていたりと、曲の中でリズムの抑揚が幅広く、斎藤のギターテクニックや、鈴木のドラムテクニックの高さはもちろん、そんな楽曲を生み出す田淵の感性の自由さとセンスに脱帽する。

⑥桜のあと (all quartets lead to the?)

思わず大合唱したくなるような、8thシングル曲。アニメ『夜桜四重奏 ~ハナノウタ~』のOP曲となった。《じゃじゃじゃじゃーん 足りない! キック、リズムを打て!/ベース&ギター おまけに僕が歌えば四重奏》と、3ピースバンドが歌っていることにも面白さがあるが、ここでの「四重奏」は《喜怒哀楽》という4つの感情を示しているように思う。また、「桜」や「四重奏」と、『夜桜四重奏』に関連するワードが盛り込まれているが、アニメにリンクしつつ、ユニゾンらしさも全面に出された楽曲となっている。

⑦天国と地獄

イントロから、「何かヤバイことが始まりそう……」な焦燥感を煽られ、斎藤のネイティブな英語で《Who is normal in this show?》のシャウトで一気に引き込まれる。MVはフカツマサカズ監督と初タッグを組み、不条理に巻き込まれる男性を描く。楽曲はヒリヒリとエッジが効いているかと思えば、Bメロの少しおどけた感じや、歌詞にはまた言葉遊びがふんだんに散りばめられていて、そのギャップがたまらない。そこに斎藤の少し荒っぽいような歌い方と、《ご回答めしませ》の特徴的な言い回しがまた癖になる。5thアルバム『Catcher In The Spy』のリード曲で、ライブの定番曲でもある。

⑧プログラムcontinued

結成10周年記念アルバム『DUGOUT ACCIDENT』に収録。イントロに“フルカラープログラム”のアウトロが使用されており(CDでは同曲の終わり部分が流れるところから始まる)、同曲の続編となっている曲だという。まさに、始まりの曲からユニゾンは変わらずずっと続いている、という楽曲。歌詞も《東京ジャングル》や《ふざけろ!続けフルカラー》などは、“フルカラープログラム”から引用されているほか、《流星が降り注ぐ前夜》(“流星前夜”/ミニアルバム『流星前夜』収録)など、歌詞の至るところにこれまでの楽曲を示唆する言葉が散りばめられていて、10周年の集大成と言える楽曲。

⑨シュガーソングとビターステップ

もう説明が必要ないくらいの楽曲だと思うが、アニメ『血界戦線』のEDとして書き下ろされた楽曲。同アニメのEDでキャラクターたちがこの曲に合わせてダンスする映像も話題となった。またこの曲で、さらにユニゾンの世間的認知度が一層高まったと言える。聴くと思わずステップを踏んで踊りたくなるような楽曲で、アニメがNYが舞台になっていることもあり、陽気さとポップさを全面に出しつつ、《世界中を、驚かせ続けよう。》というユニゾンの意志も盛り込みながら、アニメの世界観に寄り添って作られていることがわかる。

⑩君の瞳に恋してない

2018年1月にリリースされた7thアルバム『MODE MOOD MODE』の最後に収録されているリード曲。ホーンやピアノによるスカアレンジが特徴的だ。結成10周年を経てからの彼らは、さらなる進化を遂げ、それは楽曲やライブに向かう姿勢にも顕著に表れていた。前作『Dr.Izzy』(2016年)では彼らのストイックな面を存分に出したかと思えば、今作では今の彼らの「モード」と言えるような、1曲ごとにより自由な、開けた楽曲が多いように感じた。15周年を間近に控え、初めて幕張メッセでライブを行うなど、リスナーとの向き合い方も変わってきていると思う。それを象徴するかのように、サウンドの幅の広がりが表現されていて、ユニゾンの新しい一面を見ることができる楽曲だ。
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