麻枝准『Charlotte』、音楽とアニメが起こす魔術

麻枝准『Charlotte』、音楽とアニメが起こす魔術
「音楽がアニメの夢を叶えた」という大特集をお届けしている現在好評発売中のCUTですが、まさに音楽とアニメの融合により、とてつもなく深い物語の表現を生み出すことができるということを証明してくれる、CUT激推しの作品が7月にスタートした夏アニメのなかにある。
大ヒット作『Angel Beats!』以来、5年ぶりに麻枝准が脚本・原作、そして音楽を手掛ける『Charlotte』である。

特殊能力を持つ思春期の少年少女たちを巡る物語である本作は、ときにコメディタッチであり、ときに過激であり、ときに瑞々しくもあり、ときに重々しくもある。
これまで第3話まで放送されているが、あまりにもさまざまな要素が入り混じっていて、観れば観るほどにジャンルを固定して語ることはできなくなっていく。
しかし、それでいて『Charlotte』は、とてもキャッチーでわかりやすいアニメ作品でもある。
そこでポイントになるのが音楽だ。
麻枝准は、主題歌や劇中バンドの歌を、一筋縄ではいかない設定の物語の奥にある本質的なテーマをわかりやすく感覚に突き刺さるように効果的に使う特殊な才能を持っている。
ストーリーテラーとしての才能とソングライターとしての才能が麻枝准というひとつの人格のなかで融合していることによって、他のアニメ作品では届かないような心の琴線を震わせるような大胆かつ繊細な表現が生まれていると言ってよいだろう。

そんな彼の新たな挑戦が詰まっている大注目の作品『Charlotte』の世界に迫るべく、麻枝准へのロングインタビュー、そして物語の設定上きわめて難しい表現を求められることになった佐倉綾音(友利奈緒役)と内田真礼(西森柚咲/美砂役)へのインタビューを敢行。
さらに描き下ろしイラストも、『Charlotte』の世界/キャラクターに魅了された人の心をきっと動かす、可愛くて、なおかつ深みあるものになっていますよ。(古河)
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