クイーン　ライブ・アット・ウェンブリー・スタジアム1986

---

［収録日：1986年7月12日、会場：ウェンブリー・スタジアム（ロンドン）］

80年代のクイーンを語る上で、まず真っ先に観るべきライブ映像は、やはりなんと言っても1985年7月13日に開催されたライヴ・エイド出演時の「神」パフォーマンスだろう。

では、これと並んで絶対に観るべきライブ映像は？ 正解は、この『ウェンブリー1986』だ。ライヴ・エイドの1年後に同じ会場で行われたこのコンサートには、当時「世界最高のスタジアム・ロック・バンド」だったクイーンの真骨頂がこれでもか！というくらい詰まっている。

フレディ・マーキュリーと超満員の観客が交わす「コール＆レスポンス」は何度観ても楽しいし、セットリストの流れも美しい。特に、おなじみのヒット曲が怒涛の勢いで連射されるクライマックスの展開は、まさに至福の時！

本ライブの約1ヵ月後の86年8月9日（ネブワース公演）を最後に、4人が同じステージに立つことはもう二度となかった。
でも、『ウェンブリー1986』のライブに、なにかが終わろうとしている悲壮感はこれっぽっちもない。

クイーンは、最後の最後まで「チャンピオン」のまま駆け抜けていった――この感動のライブ映像が、そのなによりの証拠だ。