来日目前! ライアン・アダムスの新作リスニングに行ったら本人がほぼ全曲ライブ演奏で披露した!

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12月9日(金)に、なんと初の単独来日が決定しているライアン・アダムス!
http://ro69.jp/news/detail/149625

彼自身も「超楽しみ!」とツイートしていたくらい。

すでにオーストラリア入りしていて、ゲームとかコミック本とか月の写真をどんどんツイートしているので、気分も絶好調なのではと思う。

来日ももちろん楽しみだが、実は新作も完成しているというので、さらに気分が盛り上がる中、先日LAで新作のリスニング・セッションが行われる聞き、行ってみた。会場に着くと、ライブのステージがセットされていて、ライアンが登場!! まだ名前も付いてないという最新のバンドと一緒に、いきなり新作をほぼ全曲ライブ演奏で披露したのだ!

アルバムのタイトルや、トラックリストなどはその場でも紹介されなかったのだが、演奏されたのは全部で10曲。実はその他にあと2曲あるそうで、「その2曲はひとりの時にじっくりと聴く曲だから」ということで、ここでは演奏されなかったのだ。この2曲は間違いなく超泣きのバラードなのでは、と思う。

というのも、このアルバムは、ライアンのハートブロークンと泣き節が炸裂した作品だったから。

ご存知のように、ライアン・アダムスは去年の1月にマンディ・ムーアと離婚したばかり。この作品は、「ここ数年で自分が体験したことをすべて表現したかった」、「これまでで一番たくさん、80曲くらい書いた中から選び、これまでのアルバムで最もたくさんの感情を描けた気がする。ここ数年の自分の感情を振り返って、それを描くことで、希望を探そうとしたんだ」と語っていたくらいなので、かなりの力作になっているはず。と期待していたのだが、その予想を遥かに上回る内容だった。

「君がいない人生が辛すぎる」、「それはウソ、すべてはウソ」、「人生は短すぎる。この小さい家にはもう住めない」などの心が張り裂けるような歌詞が次々に歌われ、しかもそれをしっとりとバラードのように歌うのではなく、激しいギターを炸裂させながら歌うので、さらに心に突き刺さるのだ。

ギター・サウンドの隅々から、彼が今回の作品はブルース・スプリングスティーンの『闇に吠える街』や、スミスの『ミート・イズ・マーダー』などをインスピレーションにしていたというのが伝わってくる。ものすごく表現力豊かなサウンドを重ね、ギターをかき鳴らすところから、彼が言っている「希望を探そうとした」という行為が聴き取れるのだ。ただ悲しいだけでもない、ただ激しいだけでもない、様々に複雑な心情が、しかし希望の方向に向かって鳴らされているのだ。

それが時にダークに響くこともあれば、より輝きをもって響くこともある。エモーションが強烈ということのみならず、それにだけに任せて書き上げてしまうのではなく、技術的にも高度なものを目標にして作られた作品だと思えた。

身内のリスニング・セッションだったため、観客は恐らく100人くらい! 「ギターセンター以来の観客の少なさだと思う」と途中で言っていたけど、本当にそうだったと思う。「みんなの顔が見えて緊張する」と、何度もやりにくさを語っていたけど、いざギターを持つとやはり天下一品。

「最も暗いプロム・パーティーみたいだ」とも言いつつ、新曲だけではなく、“Dirty Rain”、“Fix It”、“Kim”などのライブで盛り上がる曲も次々に演奏してくれる大サービス。

さらに良いニュースは、最新のバンド・メンバーのサウンドも最高だったということ。この前のツアーの時もこれまでにない本格的な芯と強さのあるサウンドを鳴らしていたけど、今回のバンドは最新作の豊さにも対応できる、さらに素晴らしいバンドだった。名前がまだ決まってなくて、「The Incredible(最高)っていう名前にしたいと候補が挙がっていたんだけど、ライブが最高じゃなかった時にかっこ悪くないか?と言って一応却下した」と語っていたのが笑えた。

途中、相変わらずのジョークをかましながらも、しかし最後にはマジな語りで、「音楽にはまだ希望があると思う。だからって俺の音楽を聴いてくれって言うわけじゃないけど、でも、他の人の音楽に聴き飽きたら、俺のもあるから」と言ったので、泣きそうになった。

ライアンのライブは毎回どこか違って、しかし毎回その時に彼が観た真実が、正直にそのまま歌われている。それがたまらなくて、可能な限り何度でも観に行く。来日公演がうらやましすぎる!!! もしかして新曲も演奏してくれるのでは?? 現在のライアンは、感情的にも、技術的にも、最高と言える状態なので、最新モードのライアンを堪能してください!!!!
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