ROCKIN'ON JAPAN 早出し!!INTRODUCTION
米津玄師

米津玄師

衝撃の半生を語る
――絶望のトンネルを抜け「今」へ

10月7日に最新アルバム『Bremen』をリリースする米津玄師が、『ROCKIN'ON JAPAN』の表紙巻頭特集に初登場。これまで語られることのなかった衝撃的なその半生と、長く模索の時を過ごしてたどり着いた「確信」の最新作について、あわせて2万字を超えるロングインタヴューを敢行している。そのあまりにも大きな才能の「過去」「今」、そして「未来」に迫った、米津玄師の根源を読み解く大特集。同誌11月号の発売に先駆け、一部発言をお届けする。

インタヴュー=山崎洋一郎 撮影=中野敬久

幼稚園の時に鬼ごっこかなんかしてて、唇をすごく怪我したんですよ。病院で応急処置をして幼稚園に帰って、みんなの前に立った時に、すごい訝しげな目を向けられたというか、「うわー……」みたいな感じで。普通ではなくなってしまったなって思ったんですよね、その時に。 自分が怪獣のようなものになってしまったんだなという感覚があった

小学校高学年ぐらいの時にはもう、居心地の悪さみたいなものを感じていて。その中で編み出したのは、自分の頭の中で架空の人物と話すっていう。そこではちゃんと会話が成り立っていて、あたりまえのことをあたりまえに楽しみ合ったり、あたりまえのように反発し合ったりして……俺はずっと、普通の人になりたかったんですよ

ボーカロイドという素晴らしい砂場を見つけて、誰の視線も気にせず遊んでた。そしたらある日突然、自分はもともと人とコミュニケーションとれない、そういう事実が自分の身に降りかかる感じがあって。画面の向こうの俺は満たされているんですけど、実際身の回りに人はまったくいない。自分は選択を間違えたのかもしれない、と

ボカロの時に培ってきたいろんな方法論が人とつながる唯一の手段で、それを手放すことでまた誰かとの間に亀裂が入ってしまうのかもしれないと考えると、いても立ってもいられないような感覚はすごくあって。でも、自分が普通になって、幸せに暮らすためには、普遍的な音で、普遍的な言葉で、何かを表現するしか残ってなかった

『ブレーメンの音楽隊』って、最終的にブレーメンに着かないじゃないですか。俺はそれが100パーセント正しいと思って。現実問題、シャングリラなんてないんですよね。だから、現実に何を見出すかっていうのが大事で。どこにたどり着くかじゃなくて、どこにたどり着こうとするかという、その過程が一番大事なんだろうなと

続きは2015年9月30日(水)発売のロッキング・オン・ジャパン 11月号で!

ロッキング・オン・ジャパン
  • ROCKIN’ON JAPAN 2015年11月号

初の表紙巻頭! 半生を解き明かす2万字インタヴュー!

  • 巨大な才能といち人間としての心が重なり合った傑作『Bremen』をリリースする米津玄師。2万字インタヴューで、謎のベールに包まれた半生を語る。孤独だった天才は、いかにして孤高の表現者になったのか——―。初の表紙巻頭特集で解き明かされる「米津玄師」のすべて
  • ●雑誌コード:09797-11
  • ●発売日:9月30日
  • ●定価(税込):定価617円(本体571円)
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